■ぷらちな1年生
「卒業」というテーマから、「春」「学校」「学生」を連想しました。細かい柄など描くのが好きなので、現代の制服ではなく、明治~大正のイメージをアレンジして描きました。 あわせて背景にも、鶴や桜柄といった和のモチーフと、洋のレンガを組み合わせています。
高山さんのラフからは、描きたい絵のイメージがよく伝わってきます。実は、最初に提出したラフでは何を描きたいのかが見えにくく、再提出をしてもらったところ、キャラクターの設定や背景のモチーフなど、よく考えた面白いイラストになりました。
流水柄のパターンと桜の組み合わせも、色を塗ったときの美しい仕上がりを想像させます。
左の絵は、高山さんが最初に提出したラフです。「大嫌いな自分からの卒業」というタイトルが添えられていて、過去の自分から精神的に成長する様子を描いているということがわかるのですが、抽象的なイメージの部分をどのように描きたいのか、このラフからはよくわかりませんでした。
ラフは、イラストの設計図として、編集者やクライアントに完成イメージを伝えるため、与えらたテーマやモチーフ(素材)をどのように解釈して、表現したいかを絵にしたものです。キャラクターのイメージや構図はもちろん、自分がこのイラストで何をいちばん大切にしたいかをアピールできるようにしましょう。
キャラクターデザイン学科の先生の指導のもと、キャラクターの細かい部分を修正しました。
むずかしい角度から足を描いていますが、くるぶしから、かかと、つま先にかけて立体感がなかったので、実際に人の足の形や構造を確かめながら描き直します。
手に持っている賞状入れの長さが短すぎるので、実物の大きさを見ながら、自分の体とのバランスで長さを確認してもらいました。小道具の大きさに気をつけることで、絵の中でキャラクターのバランスが自然に見えるようになります。実物を自分の手と比較して、絵の中の小物が大きすぎたり小さすぎたりしないか確認してみましょう。
色を塗るにあたって、背景が細かいので、手前のキャラクターが埋もれてしまわないようにバランスを考えて塗るようにアドバイス。
色がついて完成した高山さんのイラストです。細かい着物の模様や、背景の美しいパターンがラフのイメージ以上に綺麗に仕上がっています。細かい部分まで丁寧に色を置くことで、華やかなイラストになっています。


服や背景のパターンなど細かい部分に凝っている反面、絵の中心になるキャラクターが少し表現力不足になってしまいました。顔の表情、目線の向きなどにも気を配ることで、キャラクターの感情やシチュエーションが表現できるようになるでしょう。
デッサンの崩れなど、指摘されて初めて気づく部分が多いので、もう少し客観的に自分の絵を見られるようになるといいですね。
あとは、得意の細かい描写をいかして、キャラクターに込めた想いやメッセージを伝えられるよう研究を重ねて欲しいと思います。