ニトロプラス キラル・でじたろう&淵井鏑インタビュー

ニトロプラス キラル・でじたろう&淵井鏑インタビュー

■BLゲームのこれから

――『咎狗の血』に続く『Lamento』のヒットで、Nitro+CHiRALはBLゲームを代表するメーカーとして認知されるようになりました。これから先、BLというジャンルでどのような展開を考えられていますか?

咎狗の血スクリーンショット

でじたろう:おかげさまで、2作とも、非常に好評をいただきましたが、それに触発されて、新しくBLゲーム業界に参入してくるメーカーなどがまだ少ないのが残念ですね。うちが脅威と思えるライバルが、もっともっとたくさん出てくると、その中で切磋琢磨してレベルが上がっていくし、市場も活性化していくと思います。

ですので、BLゲームを作りたいという方、メーカーさんがいらっしゃれば、僕としても、応援したいと思っています。みんなでいいものを作って、もりあげましょう。

淵井:女の子の中にも、まだまだBLゲームというものの存在を知らない方が多いのがちょっと残念ですね。BLゲームの市場がまだ小さいということと、どうしても口コミがメインなところがあるので、誰かに薦められるとか、きっかけがないとなかなか存在に気づいてくれないんです。そういう人に、早く存在を知ってもらえたらと思います。

でじたろう:『咎狗の血』『Lamento』は、男である僕がプレイしても面白いゲームです。

Lamentoスクリーンショット

Nitro+の作品は、もともと美少女ゲームでもBLゲームでも、男性だけ、女性だけに向けて作るものではなくて、まず純粋にエンターテインメントとして、誰にとっても面白い骨格を持っていると思います。実際、Nitro+作品のファンの1割~2割は女性ですし、CHiRALの作品は男性にも好評です。

もちろん、男性がプレイするには「ちょっとな…」と思うシーンもあるかと思いますが、そこはまあ、眼をつぶって流していただければ(笑)、十分に楽しんでいただけるはずです。

まだBLゲームを未体験の方、どうかこれを機会に、手にとって見てください。新しいエンターテインメントの世界がひらけるはずです。

――最後に、将来、淵井さんのようにクリエイターとしてBL作品に関わっていきたいと考えている人たちに向けてメッセージがあれば、お願いします。

でじたろう:クリエイターになるといっても、実際にはどうしたらいいかわからない人が多いのではないでしょうか。まずは具体的な目標を立てることが大切です。

咎狗の血スクリーンショット

自分が創作活動をはじめたのは、高校二年生のときに運動部をやめてマンガ研究部に入った時でした。同人誌を作ってコミケに持っていったのですが、ぜんぜん、売れなかったんですよ。すごく悔しくて、なんとかもっと売れる本を作りたいと思って。

そういう目標ができると、具体的にやるべきことが見えてくるはずです。今、売れているものはどんな本なのか? とか、お客さんが読みたいと思っているのはどんな本なのか? ということを調べた上で、どういう本を作ればいいのか、を考えることができる。実際、そうして自分はやりたいこととニーズとのバランスを取って、コミケの創作同人誌で、売り上げ一位の本を作ることができました。

淵井:こうした世界にあこがれる女性の中には、「作りたい作品」「やりたいこと」がせっかくあるのに、これをやったらダメかもしれない、こうしちゃダメかもしれないと考えすぎて行動に移せない人も多いんじゃないかと思います。

Lamentoスクリーンショット

同人やウェブで作品を公開していても、後はじっと誰かから声がかかるのを待つだけ、みたいな感じで……。

でも、待ってるだけではなく、とにかく何でもいいから、行動をすることが大事だと思います。私もまさかこんな風にBLゲームを作れるとは思ってもいませんでした。何がきっかけになるかわからないので、色々なチャレンジをしてみて下さい。

Nitro+CHiRALでは、『咎狗の血』『Lamento』に続くBLゲームの構想が動いているそうです。単なるブームではなく、大きなジャンルとして育ちつつあるBLゲームの世界で、これからどのようなクリエイターが活躍することになるのか。その行く先に注目です。

インタビュー:前島賢 カナカナイン
構成:前島賢 平岩真輔

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