「糸曽賢志の一方通行なおしゃべり」
第二十四回「メモリ増設」
皆さん、こんにちは。人によってはこんばんは。 糸曽 賢志(いとそ けんじ)です。
ボクの周りで、パソコンを使用して絵を描いたりする方は大抵マックを所持しているのですが、ボクは作業する際、ウィンドウズのマシンを使っています。
理由は特にないのですが、たぶんボクが初めてアニメ業界のお仕事に携わった頃に使わせていただいていたパソコンがウインドウズ搭載機だったので、愛着が沸いてしまって今に至っているのかもしれません。
けれど先日、そんなウィンドウズに困ったことがおきました。
今日はその話をさせていただきたいと思います。
ハイビジョンサイズの映像を制作したりしていると、とにかく作業が重くなるので、ボクはたまにパソコンをパワーアップさせています。 先日も、メモリを増設しようと思って1GBを4枚、計4GBを買ってきました。
今まで、2GBしか積まずに作業を行っていたので、これは快適になるだろうと思ってワクワクして取付けたところ、なんだか3.2GBしか認識しません。
しかも映像制作ソフトは相変わらず2GBしか認識しないし……。
困ったと思って、ネットやらなんやらでいろいろ調べたところ、ウィンドウズの設計上の理由のようでした。 どうやら4GB以上のメモリを搭載すると、500M~1GBの容量を自動的にPCI用に確保してしまうらしいのです。
64bitXPの場合は4GBまで認識してくれるみたいですが、うちのは32bitXPなので、3.2GB認識だったようです。
ちなみに、Vistaも同じ設計とのこと。
まあ設計上の理由なら仕方ないと諦めたのですが、ソフトが2GBしか認識しないのは困るので、さらにマイクロソフトのホームページなどで調べてみるとウィンドウズ内のプログラムを一部書き足せば3GBまでは認識させられることがわかりました。
結局、色々試行錯誤して無事3GBを認識させられたので一安心。
でも、どう考えても4GBをフルで使えないのは損した気分になります。
お菓子をたくさん買ってきたら、4分の1くらいジャイアンに取られた気分です。
それでも3GB使えるようになったおかげで、前より作業は快適。
それにしても、パソコンの進化の速さはすごいですね。
ボクが「サクラ大戦2」とか「機動戦艦ナデシコ」とか携わらせていただいた頃なんて、メモリ256MBとか128MBのマシンで劇場サイズのアニメ制作してたので、本当に大変だったのを覚えています。
ちょっと作業しては、パソコンが計算してる間に、スタッフとマリオカートで勝負して、計算が終わったらまた作業に戻るを繰り返してたので、それはそれで楽しかったのですが……。
なんだか、まとまりのない話になってきましたが、今後4GBを増設する方の参考になればと思って書かせて頂きました。
それでは、この辺でひとりごとを終わりにしたいと思います。 お目に触れた方にとって、何かが少しでも伝わっていれば、幸いです。
では皆様、またお会いしましょう。
いとそ けんじ
- 糸曽 賢志(いとそ けんじ)
- 1978年、広島生まれ。東京造形大学在学中に、アニメ制作会社でアニメーション制作に参加。
20歳で巨匠宮崎駿の弟子となり、ジブリ演出を学ぶ。
大学卒業後はゲーム会社に入社し、イラスト、グラフィックデザイン等に従事。
現在はフリーの映像作家として実写・アニメーションを中心に活動している。
2005年より早稲田大学、本庄市、日本映画監督協会の支援を受けて個人アニメーション制作に
取り組みつつ、早稲田大学内に置かれた自らの研究室で、映像を研究。
文化庁新進芸術家国内研修員にも認定されており、今、最も期待されている若手映画監督の一人である。
⇒加藤英美里×糸曽賢志アニメ 『コルボッコロ』完成インタビュー
⇒クリエイター糸曽賢志がもっとよくわかる!ロングインタビュー
⇒糸曽賢志オフィシャルウェブサイト(http://www.itoso.net/)