■ライトノベル&イラストレーション
■未来のクリエイターに向けて
最後に、ライトノベルの最先端を走る二人に、クリエイターを目指す方々へメッセージをいただきました。
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(C)Yu Fujiwara,Kaya Kuramoto/MediaWorks
イラスト/椋本夏夜
- 椋本:
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いまはネットのおかげで、デビューする方法や可能性も大きく広がりましたが、デビューすることと、それを職業にして継続していけるかは、また違った問題です。「イラストレーターになる」というのはスタート地点であり、ゴールではありませんから。私だって、来年仕事あるのかな、と不安になったりします(笑)。
イラストレーターになったあとどうするか、それからどんな絵を描けるのか?ちゃんと向上していけるか?私自身、自問自答しながら描いています。そう考えると、最初から「将来はイラストレーターになる」と決めつけてしまうのではなく、色々な経験をしておくのも、けして無駄にはならないと思います。
- 藤原:
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小説家についても同じことが言えると思います。僕もペーペーですから、あまり偉そうなことは言えませんが(笑)。あとは、どうかたくさん書いてください。そして最後まで書いてください。僕も、『ルナティック・ムーン』の前に、他の賞に応募して落選していましたし、電撃文庫の方から連絡をもらったときも、別の賞に送る小説を書いていたところでした。一度や二度の落選であきらめず、書き続けることが大切です。
<2006年8月14日 メディアワークス第二編集部にて>
インタビュー・構成:前島賢
椋本夏夜が語る『レジンキャストミルク5』の見所!?
9月10日には、いよいよ『レジンキャストミルク』の最新第五巻が刊行されます。それに先立ち、イラストレーターの椋本さんに見所を語ってもらいました。
- 椋本:
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いろいろあります。エラいことになっています。これまでで一番話が大きく動きます。動きすぎて何を言ってもネタバレになっちゃうんで詳しくは言えないんですが、私も超盛り上がりました!
- 藤原:
本当ですか?
- 椋本:
本当ですって!(笑) 藤原さんは四巻目以降の爆発力が凄いんです。前作『ルナティック・ムーン』も四巻目から、大きく盛り上がりましたからね(注・『レジンキャストミルク』三、四巻は一続きの話となっており、五巻が事実上の四巻と言える)。どうか楽しみにしていてください。
『レジンキャストミルク』ウェブサイト
現在、ウェブ上で公開されている『レジンキャストルク』のホームページ。
お二人が自主的に開設したものだそうです。
(http://yu.vis.ne.jp/resin1/)
- 藤原祐(ふじわらゆう)
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1978年大分県生まれ。小説家。第9回電撃ゲーム小説大賞の最終選考に残った『ルナティック・ムーン』(全五巻)がデビュー作となり、容赦なく人が死んでいくハードな展開、厳しい現実や人々の死に真正面から向かい合おうとするキャラクターたちの骨太な描写で根強いファンを獲得する。現在は第二作『レジンキャストミルク』シリーズを好評刊行中。
Webサイト→埋没式フラクタル (http://www1.vis.ne.jp/~yu/)
- 椋本夏夜(くらもと かや)
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イラストレーター。多数のライトノベルの挿絵を手がけるほか、オリジナル作品に『銀宵亭夜曲』『99番地のクロニカ』がある。魅力的なキャラクターはもちろんのこと、確かな描写力で作品の雰囲気を盛り上げる実力派。『レジンキャストミルク』では、『ルナティック・ムーン』に引き続き挿絵を担当。原案協力として、作品の企画段階から参加している。
Webサイト→椋本工房 (http://home.att.ne.jp/yellow/kuramoto/)