加藤アカツキ:ザンゾウアパートメント201号

第十五回 最近の仕事

今日も今日とてこんにちわ、加藤アカツキです。みなさん、乗ってますか?

気がついたらもう6月、なんだかんだで今年も半分終わってしまいました。暖房がいらなくなったと思ったら、今度は冷房が必要になってきましたね。

春になったら自転車に乗ろうと決めていた僕の春はどこへ消えたのか。春や~い!

え~さて、本題に入りましょう。前回までは仕事道具と銘打って、便利道具をあれこれと紹介してきました。

まだまだ紹介したいアイテムは数々ございますが、今回は一旦話を変えて、最近の僕の仕事のことについて触れさせていただきたいと思います。

てなわけで今回のテーマはズバリ、「自転車」です!

自転車

……いや、待て、違うんだ!逃げるな!まだ逃げちゃダメだ!

今回はちゃんと仕事の話ですよ。触りだけで良いから話を聞いてくれよぅい。

まずは皆さんご存知のことかと思いますが(?)、絵描きの世界に自転車乗りが多いというのは有名な話です。

その業界自転車密度のあまりの高さに、ペダルを漕いだぶんだけデッサンが上手くなると言う噂さえ聞こえてくるほどです。

実際僕の話を聞いた同業者、あるいは生徒たちの中には、既に5、6人、自転車を購入したものがおります。その後、彼らのデッサン力が向上したかは定かではありませんが、とにかく絵描きと自転車の絆はそれほどに深いものであり、古くはかのレオナルド・ダ・ヴィンチや葛飾北斎も自転車に乗っていたという話が……あ、残ってない?

そうですか。そうでしょうね。

ともあれ、そんな自転車好きな絵描きを集めて絵を描かせて画集とか作っちゃえば良いじゃん!

と考えたのが天下のワニマガジン社さん。

少女自転車解放区(仮)と銘打って、女の子と自転車をテーマに、業界でも一流の絵師たちがその腕を存分に振るう!……予定。

実はワタクシ、今回その画集にイラスト以外にも、自転車アドバイザー的なポジションで編集協力させて頂いています。

ハイ、繋がった。

そんなわけで去年の暮れ頃から色々な絵師さんにご協力を仰いできたのですが、蓋を開ければ、まぁなんとも豪華な面々が揃いました!別に自転車好きでなくとも、画集として十分に見応えのある本になるのは間違いありません。

ブリジストン

そしてイラストの他にも、読み物としての記事ページも充実させるため、編集部にくっついてあちこち取材にかけ回る日々。

実は先日もブリヂストン、あのブリヂストンですよ!に取材に行って参りました。開発者のインタビューを聞いたり、工場を見学させてもらったり……自転車好きにとってはまさにパラダイスな一日!

翌日には早速、馴染みの自転車屋の店員さんに自慢してやりましたよ、ハイ。

え~その他にも「自転車好きの絵師さんを集めて花見がてら座談会でもしたいですね」なんて呟いたら本当に実現してしまいまして、先だっては4月上旬、都内某所に業界の自転車狂たちが大集合!

しかも名打ての大物絵師の方々ばかり。

大先輩たちに囲まれて仕切りを任せられた僕の気持ちは、さながら第2回WBC決勝、日本対韓国戦最終回でクローザーを任されたダルビッシュのごとく。失敗したら切腹もんの緊張感でしたよ。

座談会では皆さんの珍体験から、業界の伝説まで様々な面白話を伺うことができまして、中でもこの日の見所は、それぞれゲストの方々にお持ちより頂いた愛車の数々!

中には遠くから車に自転車を複数台積んで参加してくださった方もいて、百万円を軽く超える超高級自転車から、重量わずか6キロ強の本格レース仕様の自転車、果ては既にフレーム以外に原型を全く留めていない魔改造自転車まで、各々の愛と狂気が込められた自慢の名器を肴に話ははずみました。

そんな充実の内容で送る少女自転車解放区(仮)、夏中の発売を目指して絶賛編集作業中です。

次回はより詳しく本の内容について触れていきたいと思いますので、お楽しみに。

加藤アカツキ(かとう あかつき)
加藤アカツキ
静岡県浜松市出身、東京都杉並区在住。
明治大学理工学部にて物理学を学ぶ傍ら、アミューズメントメディア総合学院キャラクターデザイン学科に入学。在学1年目よりフリーランスのイラストレーターとして活動を始める。以後、書籍カバー、キャラクターデザイン等を中心に活躍中。
残像アパートメント(http://www.k3.dion.ne.jp/~zanzo/)
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