NHK連続人形活劇『新・三銃士』操演・おかの公夫さん&映像デザイン・神藤恵さんインタビュー

――操演者どうしだけでなく、ほかのセクションとの連携も重要そうですね。

対談第三回

本番に入る前に、人形にふれて意見を出す機会があったのが助かったな。そういう仕組みはあったりなかったりするんだけど、今回はNHKさんも力が入っているからさ。必死に作っている最中に口を出すわけで、すっと通るとは限らないけど(笑)。

本番では、背が届くように坂道の裏に段を作ってもらったり、体が入るように柱を取ってもらったり、モニターを見やすいところに移してもらったりすることがしょっちゅうある。そういうのは現場に入ってみないと分からないんだよね。みんなが協力しないとできない世界だけど、長年やっている人だと、ツーカーで対応してくれますよ。

■『新・三銃士』ファンに向けて

――「NHK人形劇組」みたいなものができているのかなと思います。

昔はあったんだけどね。連続ものがなくなってからはばらけちゃって、人形劇の仕事ははじめてというスタッフさんもたくさんいるよ。『新・三銃士』を機に大作がつづくようになれば、新しい人が入ってきやすくなって技術も上がる。そこは期待しているし、がんばりますよ。

――『新・三銃士』から人形劇の世界に興味を持つ若い人も出ていますよね。そういう人にアドバイスをいただけますか。

対談第三回

操演の場合はいきなりテレビの仕事に入るのは難しいので、まず劇団に入って、いろんなセクションを経験しながらセンスを磨くことをおすすめします。

ほかの芸能や芸術と同様に、奥深くて難しいわりにはもらえるお金は高くない、好きじゃないともたない世界だけど、それでもやりたいという熱意があればぜひ来てください。僕自身も楽しいからこそ続けてきたし、今後も「これで完成」ということはないと思って精進していきますので。

――最後に、『新・三銃士』の視聴者に向けてひとことお願います。

人形自体が生きているみたいに感じてもらえたら、本望ですよね。その上で、それは人が動かしているからこそなんだと、操演者にも興味を持ってもらえればと思います。

⇒次ページでは、スタジオから人形にかかわる人々の仕事ぶりの一端をご紹介します。中途半端な仕事は、しないのです!

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