イメージ:すべてのキャラクターのライフスタイルが着こなしに現れている

ぷらちなインタビュー アニメを変えるキャラクターのファッション―ノイタミナ『働きマン』の挑戦

■キャラクターのライフスタイルを描き分けマン

――各キャラクターで世代も異なるのでファッション傾向も違うかと思いますが、スクラップブックではそのあたりがかなり明確に出ていますね。

小野 主人公の弘子や彼女の上司の舞子の場合は、キャリア女性向けの雑誌を参考にしました。マユはまだ若いので、その下の世代のカジュアルなファッション誌ですね。

図版:活動的イメージな松方のスタイル

――弘子の場合は、どのようなイメージでスタイリングされたんですか?

小野 やはり働くイメージが強いですよね。突然取材に出るときもあるから、靴もサンダルやミュールは少ないですね。

中野 かかとがしっかりした、動きやすい靴が多いですね。だけど、オシャレ靴っていう。

――パンツが多いですね。スカートの場合はどういう感じですか?

中野 スカートをはいてても、タイトなものが多いですね。ヒラヒラしたものはないです。

小野 あまり多くはないですよ。本編では3、4着くらいですか。

――では、梶さんはどうですか? 彼女は弘子の上司で、年齢も3、4歳上で30代前半。微妙に世代的な好みも違うかと思いますが。

図版:大人っぽい印象の梶舞子

小野 梶さんは「女性らしい女性」という印象ですね。セクシーで、大人っぽいような。洋服もほとんどスカートです。それと高級感、エレガンス。

中野 セクシーですよね。弘子が「カッコいい」なら、「妖艶」という感じでしょうか。私の勝手な想像ですけど、たぶん梶さんは同世代の女性が普通、自分のお金では買えないようなハイクラスな服を着ているんです。だから、私もすごく高級な服を参考にしています。似合うと思っても、低価格の服ですと梶さんに合わないので選んでいないんです。だから彼女に合う服を探すのは大変でしたね。

小野 それとピアスもさせてないですね。指輪もほとんどさせてないし、ネイルも薄いです。化粧っ気がないわけじゃないんだけど、素材がいいからあまり派手なことをせず、飾りっ気はなく、シンプルな美しさを目指していますね。

図版:松方の後輩・渚マユ

――じゃあぐっと若くなるマユはどうですか? 彼女の場合は、ファッション傾向も梶さんや弘子とかなり異なりますよね。

中野 原作でもカジュアルな恰好をしているシーンが多かったので、マユは可愛い感じにしました。ストリートっぽいカジュアルですね。

小野 重ね着も多いです。正直、マユを描いているときがいちばん楽しかったですね。マユはバラエティにとんでるんですよ。いろんな恰好をして遊んでいます。それだけじゃなく、いろんな色を使ってます。パープルやグリーンとかね。

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