連載第四十七回「じんじゃーまん・追記」

皆さん、こんにちは。人によってはこんばんは。

糸曽 賢志(いとそ けんじ)です。

随分と暖かくなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

個人的に暑いのも嫌なのですが、もうすぐ到来する梅雨がもっと嫌だったりします。

雨が降るだけで、外に出るのが嫌になるのは、ボクだけでしょうか。

友人に「雨が降る日は学校を休む」というポリシーを貫いたら、留年したという人がいますが、今となっては非常に気持ちが分かります。

さてさて、最近のボクはといえば、アニメスタジオに通う日々を送り中。

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劇場アニメにスタッフ参加させて頂くのは久しぶりですが、少しづつ作品の雰囲気を確認しながら作業を行っております。

今回の作品の監督はボクが学生時代から一方的に尊敬していた方なので、先月初めてお会いした時はすごく緊張したのを覚えています。

でも、初日から飲みに誘っていただき、今もほとんど夕食はご一緒させて頂いているので、ずいぶんと緊張はほぐれてきました。

なにより、毎日のように色々な映画や本を紹介して頂けるので、すごく勉強になるのがうれしかったり。

本当に、監督さんやメインスタッフの方々と語るのが、楽しいです。

今更当たり前のことですが、「考える」「見る」「読む」という事がとても大事であることに改めて気付かされています。

これを読んで頂いている学生さんも、本や映画は時間のあるうちにどんどん見たほうが良いと思いますよ。

さて、話は変わってしまうのですが、今回はFlashアニメ『ことなかれヒーローじんじゃーまん』についての補足話を書かせて頂こうと思います。

前回で終わりにするつもりだったのですが、色々進展もあったのでご報告も兼ねて書かせていただくことにしました。

なんと『じんじゃーまん』の再放送が決定し、現在すでに放映中のようなのです!

(実はボクは知らなかったのですが、歯医者に行ったときに先生にその話題をふられて知りました……。)

時間も深夜から日曜の夕方や夜に変わり、見ていただいてる人の層も変わっているようです。

テレビ番組内で募集した「ことなかれTシャツ」のプレゼント企画にも応募者が殺到したようで、それも再放送の後押しになったのかもしれないことを考えると、アニメを見ていただいた方々に本当に感謝しています。

また、6月13日からドラマ『マメシバ』の劇場公開も始まるようで、その作品内でも劇中アニメとして『じんじゃーまん』の活躍は見られますよ。

またオフィシャルページからもリンクが貼ってあるようですが、ボクやインターン参加した学生達の制作裏話が特別ページとして公開されましたので、そちらもご興味をお持ちの方はぜひご覧頂ければと思っております。

特に学生さんたちのインタビューを読むと、同年代の方々の考えや、インターンを通して何を感じて何を学んだかが伝わってきて面白いと思いますよ。

なんだか、宣伝ばかりになっている気がするので、ちょっと違う切り口でお話をひとつさせて頂こうと思います。

いきなりなのですが、皆さんは今「しょうがブーム」だってご存知でしょうか??

ボクもTVで見たので、どれほど実際にブームなのかは知らないのですが(そもそもブームなんてマスコミが作り出している洗脳まがいのものかもしれませんが……。)なんにしろ「しょうが」が今年はキてるらしいのです。

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それで、じゃあ折角『じんじゃーまん』ってキャラも作ったわけだし、どこかと一緒にタイアップして相乗効果を出せたり出来ればよいなと思って、いろいろ調べてみました。

そしたら偶然、永谷園さんが『生姜部』なる部署を作って、生姜製品に力を入れているというニュースをTVで見かけたのです。

「おおっ」っと思ったので、HPなどを調べて、さっそくダメもとで営業をかけてみました。

すると、ありがたいことにお返事を頂き、先日『生姜部』にお招き頂いたので、ご挨拶に伺ったわけです。

まだ具体的に一緒に何をやるかなどは決まっていないのですが、これからの展開が楽しみだったりします。

ここで何が言いたいかというと、作品を作ったらそこで終わりではなく、作品を育てていくために色々動くことで新しい道が開けることがあるっていうことです。

恥ずかしいとか、怖いとか言う気持ちも分かりますが、思い切って飛び込んでみる勇気も必要かと思います。

なんだか偉そうになってしまいましたね……。

さてさて、色々書かせていただきましたが、お目に触れた方にとって、何かが少しでも伝わっていれば幸いです。

では皆様、またお会いしましょう。

いとそ けんじ

『ことなかれヒーロー じんじゃーまん』公式ウェブサイト(http://www.amgakuin.co.jp/contents/gingerman/)
映画『幼獣マメシバ』オフィシャルサイト(http://mame-shiba.info/movie/index.html)


糸曽 賢志(いとそ けんじ)
糸曽 賢志
1978年、広島生まれ。東京造形大学在学中に、アニメ制作会社でアニメーション制作に参加。 20歳で巨匠宮崎駿の弟子となり、ジブリ演出を学ぶ。 大学卒業後はゲーム会社に入社し、イラスト、グラフィックデザイン等に従事。 現在はフリーの映像作家として実写・アニメーションを中心に活動している。 2005年より早稲田大学、本庄市、日本映画監督協会の支援を受けて個人アニメーション制作に 取り組みつつ、早稲田大学内に置かれた自らの研究室で、映像を研究。 文化庁新進芸術家国内研修員にも認定され、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008で北海道知事賞、第7回東京アニメアワード企業賞を受賞するなど、今、最も期待されている若手映画監督の一人である。
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糸曽賢志オフィシャルウェブサイト(http://www.itoso.net/)
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